個人型DCの金融機関選びには金融商品と手数料をチェック!
個人型確定拠出年金「愛称 iDeCo(イデコ)」を利用するにあたって重要になってくるのが金融機関(運営管理機関)選びです。
金融機関を選択する条件としては、「金融商品が豊富であること」「手数料が安いということ」という2つの条件をクリアしているかをチェックする必要があります。
私も401kの口座を開設する前にいろいろとネットを使って丹念に調べました。そして、現在利用しているSBI証券で積み立てを行うのが最良であると判断しました。
【追記】
ちなみに、SBI証券は格付けでお馴染みのモーニングスターが2016年11月に発表した、個人型確定拠出年金(iDeco イデコ)のサイトランキングで第一位を獲得しています。
このことからも私の選択は間違っていなかったということが証明されました。自分でも納得のいく金融機関が選択ができたと思っています。
SBI証券を選択した理由は以下の通り。
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SBI証券の個人型DCに低コストのEXE-iファンドシリーズが登場
2013年8月からSBI証券の個人型確定拠出年金の金融商品ラインナップにEXE-i(エグゼアイ)という「シンプル」かつ「低コスト」を売りにしたインデックスファンドが追加されています。
※厳密に言うとファンド・オブ・ファンズ方式となっているので、インデックスファンドには分類されませんが、インデックスファンドに匹敵するくらいの低コストを実現しています。
私はもともとこのファンドに注目していて、NISA口座を通して購入する予定だったのですが、個人型確定拠出年金でも投資できることを知ってSBI証券の個人型DCの口座で購入することに決めました。
SBI証券の個人型DCで購入できるEXE-iファンドは以下の通り。
ファンド名 | 特徴 | 信託報酬(税抜き) |
---|---|---|
EXE-i 先進国株式ファンド | 世界(日本を除く)の主要国の株式へ投資 | 年0.306%程度 |
EXE-i 新興国株式ファンド | 新興国の株式へ投資 | 年0.372%程度 |
EXE-i グローバル中小型株式ファンド | 世界(日本を含む)の中小型株式へ投資 | 年0.354程度% |
EXE-i 先進国債券ファンド | 先進国(日本を含む)の債券へ投資 | 年0.412%程度 |
EXE-i グローバルREITファンド | 世界(日本を含む)のREIT(不動産投資信託)へ投資 | 年0.368%程度 |
(2016年7月5日時点)
ファンド・オブ・ファンズ方式は、インデックスファンドに比べてどうしても手数料が高くなりがちとなってしまいますが、EXE-iファンドに関してはかなり低コストに抑えられているのが分かります。
また、投資対象とする投資信託証券の信託報酬が引下げられたことにより、各ファンドの運用管理費用が下がることもあるようです。
EXE-i 先進国株式ファンドの投資対象
- シュワブU.S. ブロード マーケット ETF(米国の大型株):組み入れ比率60%
- バンガード・FTSE・ヨーロッパ ETF(欧州の大型株):組み入れ比率30%
- i シェアーズ MSCI パシフィック(除く日本)ETF(アジア・太平洋地域の大型株):組み入れ比率10%
EXE-i 新興国株式ファンドの投資対象
- バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(新興国の株式):組み入れ比率90%
- i シェアーズ・MSCI・エマージング・マーケット・ミニマム・ボラティリティ・ETF(低ボラティリティ新興国の株式):組み入れ比率10%
EXE-i グローバル中小型株式ファンドの投資対象
- バンガード・スモールキャップETF(米国の中小型株式):組み入れ比率50%
- i シェアーズ MSCI EAFE・スモールキャップ・ETF(米国を除く先進国の中小型株式):組み入れ比率40%
- ウィズダムツリー・エマージング・マーケット・スモールキャップ・ディビデンド・ファンド(新興国の中小型株式):組み入れ比率10%
EXE-i 先進国債券ファンドの投資対象
- バンガード・米国トータル債券市場ETF(米国債券):組み入れ比率60%
- i シェアーズ世界国債(除く米国)ETF(米国以外の債券):組み入れ比率40%
EXE-i グローバルREITファンドの投資対象
- シュワブ US REIT ETF(米国REIT):組み入れ比率60%
- バンガード・グローバル(除く米国)不動産 ETF(米国以外のREIT):組み入れ比率40%
EXE-i 先進国債券ファンドは債券の割にはちょっと信託報酬が高く微妙かもしれませんが、他はなかなか魅力的なファンドになっています。
正直、SBI証券の個人型DCでEXE-iファンドシリーズが購入できなかった場合、SBI証券を選択していたかは微妙です。他の金融商品は特に良さそうなのがなかったので・・。
ただ、EXE-iファンドシリーズが加わったことで、低コストで世界に幅広く分散できるようになったことは私の中ではかなりポイントが高くなりました!
SBI証券の個人型確定拠出年金では2016年4月22日から新たに20本のファンドが追加されました。この中には、「ニッセイ日経225インデックスファンド」「DCニッセイ外国株式インデックス」「三井住友・DC外国債券インデックスファンド」など低コストのインデックスファンドも多数追加されています。EXE-iファンドシリーズ以外でもSBI証券を選ぶ理由が増えたことはうれしいことですね。
確定拠出年金で投資しているEXE-iはこちら!
私が確定拠出年金の口座で実際に投資しているエグゼアイシリーズは「EXE-i 先進国株式ファンド」「EXE-i 新興国株式ファンド」「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」「EXE-i グローバルREITファンド」の4本です。
「EXE-i 先進国債券ファンド」はコストが割高だと感じているので、今のところは投資対象としては外しています。先進国債券に関しては、コストが安いFX(外国為替証拠金)で代替しています。
日本株へ投資するならどのファンド?
ちなみに、EXE-i 先進国株式ファンドには日本は含まれていません。
そのため、日本株にも投資したい場合には、別途、国内株式型のファンドを購入する必要があります。
SBIの個人型確定拠出年金では、日本株式を購入するものとして以下のファンドが用意されています。
ファンド名 | ベンチマーク | 信託報酬(税抜き) |
---|---|---|
朝日-日経平均ファンド | 日経平均株価(日経225) | 年0.5% |
日経225ノーロードオープン | 日経平均株価(日経225) | 年0.8% |
MHAM TOPIXオープン | 東証株価指数(TOPIX) | 年0.65% |
SBI TOPIX100・インデックスファンド<DC年金> | TOPIX100 | 年0.24% |
フィデリティ・日本成長株・ファンド | 東証株価指数(TOPIX)をベンチマークとし、市場を上回る運用を目指す | 年1.53% |
三井住友・バリュー株式年金ファンド | 東証株価指数(TOPIX)をベンチマークとし、市場を上回る運用を目指す | 年1.3% |
三井住友TAM−DCグッドカンパニー(社会的責任投資) | 東証株価指数(TOPIX)をベンチマークとし、市場を上回る運用を目指す | 年1.42% |
この中で購入するなら、信託報酬が圧倒的に安い、「SBI TOPIX100・インデックスファンド<DC年金>」あたりが第一候補になりそうです。
TOPIX100構成銘柄は、上場後6か月以上経過した東証市場第一部銘柄の中から、時価総額及び流動性の高い100銘柄で構成されています。
また、東証市場第一部時価総額の約60%をカバーしているので、投資対象として及第点を与えてもよいのではないでしょうか。
私の場合、確定拠出金では外国株のインデックス・ファンドを中心に投資して、NISA口座でTOPIX連動型のETFへ投資するようにしています。
3本の国内株式ファンドが新たに追加
2016年4月22日に日本株式を投資対象としたファンドが新たに4本追加されました。
ファンド名 | ベンチマーク | 信託報酬(税抜き) |
---|---|---|
ニッセイ日経225インデックスファンド | 日経平均株価(日経225) | 年0.25% |
野村DC・JPX日経400ファンド | JPX日経インデックス400 | 年0.25%以内 |
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金> | ベンチマークなし。日本の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に厳選投資 | 年1.5% |
低コストのファンドが2本追加されました。日本株へ投資するなら「ニッセイ日経225インデックスファンド」と「野村DC・JPX日経400ファンド」も投資先としてありだと思います。
「元本変動型商品」ファンドが新たに20本追加!
SBI証券にて2016年4月22日より以下の運用商品の追加が行われましたのでまとめておきます。
今回追加されたのは「元本変動型商品」ファンド20本となっています。
カテゴリ | ファンド名 | 信託報酬 |
---|---|---|
日本株式 | ニッセイ日経225インデックスファンド | 年0.25% |
野村DC・JPX日経400ファンド | 年0.25%以内 | |
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金> | 年1.5% | |
海外株式 | DCニッセイ外国株式インデックス | 年0.21% |
インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用) | 年0.28% | |
三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド | 年0.55% | |
ラッセル外国株式マルチ・マネージャー・ファンド(確定拠出年金向け) | 年1.35% | |
キャピタル世界株式ファンド(DC年金用) | 年1.4265%程度 | |
日本債券 | 三菱UFJ 国内債券インデックスファンド゙(確定拠出年金) | 年0.12% |
海外債券 | 三井住友・DC外国債券インデックスファンド | 年0.21% |
インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用) | 年0.26% | |
三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド | 年0.52% | |
日本不動産 | DCニッセイJ-REITインデックスファンド | 年0.55% |
海外不動産 | 野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け) | 年0.53%以内 |
バランス
|
DCインデックスバランス(株式20) | 年0.17% |
DCインデックスバランス(株式40) | 年0.18% | |
DCインデックスバランス(株式60) | 年0.19% | |
DCインデックスバランス(株式80) | 年0.20% | |
野村DC運用戦略ファンド(愛称:ネクスト10) | 年1.2%以内 | |
商品 | 三菱UFJ純金ファンド(愛称:ファインゴールド) | 上限 年0.9% |
以前から低コストのインデックスファンドが追加されるという噂がありましたが、これのことだったんですね。
今回の追加ファンドの中に「DCニッセイ外国株式インデックス」がありました!信託報酬が年0.21%と低コストを実現しています。
このファンドはMSCIコクサイ・インデックス(日本を除く主要先進国の株式に投資)に連動しているので、EXE-i 先進国株式ファンドの代替としてこちらに乗り換えると信託報酬を節約できることになります。
その他にも低コストのインデックスファンドがいろいろ追加されていますね。他の金融機関は個人型確定拠出年金にはあまり力を入れていないような状況が続いている中、新規ファンドを追加してくれたSBI証券には感謝したいですね!
2016年10月6日よりiDeCoプラン運用商品4本を追加!
SBI証券は2016年10月6日より、個人型確定拠出年金に4本の運用商品を追加することを発表しました。
カテゴリ | ファンド名 | 信託報酬(税抜き) |
---|---|---|
国内株式 | ひふみ年金 | 0.76% |
みのりの投信(確定拠出年金専用) | 1.55%以内 | |
三井住友・DC日本株式インデックスファンドS | 0.19% | |
海外REIT | 三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 上限0.28% |
三井住友アセットマネジメントが運営する低コストのインデックスファンドは積み立てを検討する価値がありそうですね。
SBI証券はiDeCoの手数料が無条件ですべて無料に!
SBI証券の個人型年金の場合、手数料として月額324円(年額3,888円)が発生していました。ただし、管理資産が50万円以上になると手数料が無料になっていました。。
2017年3月末まで加入・移換、口座管理手数料が無料!
ライバルである楽天証券が個人型確定拠出年金に参入しことを受けてか、SBI証券は2017年3月末まで加入・移換、口座管理手数料が無料となるキャンペーンを実施することを発表しました。
加入・移換時にかかる手数料10,80円が0円、50万円未満の口座手数料月額324円が0円となっています。現在の条件だとSBI証券の方がお得になっています!
SBIと楽天がいい意味で競い合って、どんどんと利便性を高めていってもらいたいですね。
2017年5月19日からSBI証券へ支払う手数料がすべて無料へ
SBI証券は2017年3月末まで加入・移換、口座管理手数料を無料とするキャンペーンを行ってきましたが、これが2017年5月19日から恒久化されることになりました。
口座加入時や移換時、運営管理機関変更時に掛かる手数料及び口座管理手数料がすべて条件なしで無料化されました。
主な金融機関における個人型年金の手数料
金融機関名 | 口座管理手数料 | 備考 |
---|---|---|
SBI証券 | 0円 | |
スルガ銀行 | 0円 | 残高が50万円未満は年間3,240円 |
三井住友海上 | 3,660円 | |
ソニー生命 | 3,888円 | |
大和証券 | 3,888円 | |
三井住友銀行 | 3,888円 | |
みずほ銀行 | 3,888円 | |
野村證券 | 4,104円 | |
三菱東京UFJ銀行 | 4,536円 |
私が調べた限り、管理手数料が無料になるのは、「SBI証券」と「スルガ銀行」のみでした。他の金融機関の場合、だいたい年間数千円かかる場合が多くなっています。
投資したい金融商品のラインナップにもよりますが、大多数の人にとってはSBI証券やスルガ銀行でさっさと50万円分を積み立てて極力手数料を抑えて個人型DCを利用するのが賢いやり方だと思います。
SBI証券にて最短期間で50万円の積み立て完了!
毎月最高限度額の積み立てを行っていたので、最短期間で50万円の積み立てが完了しました。
運用資産が50万円を超えると、SBIの手数料が月額324円から0円となります。
これで年額3,888円のコストを節約することができることになります。まあ、たいした額ではありませんがちりも積もればバカにできない金額となります。手数料が0円になることはうれしいです。
個人方確定拠出年金の運用中に掛かる手数料としては、別途どの金融機関においても、国民年金基金連合会へ103円/月、事務委託先金融機関へ64円/月の合計167円/月が掛かります。
SBI証券の iDeCo(イデコ)Webサイトがリニューアル!
SBI証券の個人型確定拠出年金のウェブサイトが2017年1月1日にリニューアルされました。
以前よりも自分の資産状況が確認しやすくなっており、資産の損益状況や損益率、拠出金と資産残高の推もひと目で分かるようになっています。
その他にも、「元本変動型商品 掛金増加額 上位商品 (対前月)」「元本変動型商品 騰落率 上位商品」「元本確保型商品 掛金増加額 上位商品 (対前月)」などが追加され、どのような金融商品が人気があるのか、またどのようなファンドが成績が良いかなども簡単に確認できるようになりました。
確定拠出年金を「分かりやすく」をコンセプトにマニュアル不要のサイト構成を目指しているというだけあって、かなりサイトが見やすくなった印象を受けます。このような改善は加入者にとってはありがたいことですね。
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個人型確定拠出年金Q&A
私が個人型確定拠出年金に加入するにあたってSBI証券に確認した項目についてまとめてみました。
SBIの401kを検討している人は参考にしてみて下さい。
できない。
ちなみに、書類に不備などがなく正常に受理された場合、掛け金の引落し開始は以下のようになります。
- 毎月1〜14日までにSBI着分→翌月26日より引落し開始
- 毎月15〜月末までにSBI着分→翌々月26日より引落し開始(2ヶ月分の掛金引落し)
自分の開始したいタイミングに間に合うように手続きを行うようにしましょう。
定期預金は1円単位で利用でき、中途解約も可能になっている。※ただし、利率は下がる。
とりあえず現金やMRF(マネー・リザーブ・ファンド)と同じような感覚で利用できる。
私の場合、取り敢えず定期預金に資金を待機させておいて、必要に応じてスイッチングにより資金を振り分ける方法をとっています。もちろん、スイッチングにコスト(手数料)はかかりません。
初めから資金の振り分けを指示しておくことも可能になっていますが、自分の意図したタイミングでファンドを購入したい場合には、定期預金に待機しておけば問題ありません。
できない。書面での変更が必要。
その通り。
できない。ネット専用銀行(住信SBIネット銀行、ジャパネット銀行、セブン銀行、ソニー銀行、楽天銀行、イオン銀行、大和ネクスト銀行、じぶん銀行など)は不可。
掛け金引き落とし口座として住信SBIネット銀行を利用できないのは痛いですね。国庫金当座振込事務に対応したのだから、個人型確定拠出年金に対応してくれても良さそうなのに・・。
どうやら国民年金基金連合会と個人型年金の口座振替契約を行っていないと、掛金引落金融機関に指定することができないみたいです。ネット銀行には今後の対応に期待したいところです。
ただネット専用銀行はだめですが、新生銀行などはOKとのことでした。まあ、新生銀行は普通に実店舗もありますからね。
掛け金引落日(26日)の9営業日後までに運用指示の変更を行うと、当月分から変更内容が反映される。
運用商品購入日から+2営業日、または+3営業日目にサイトに反映される。
これから加入する人の参考になればと思います。
個人型確定拠出年金の関連書類
個人型年金加入確認通知書
ちなみに個人型確定拠出年金の申請が受理されると国民年金基金連合会から個人型年金加入確認通知書が届きます。
この通知書には掛金引落し開始年月日や初回引落し金額、毎月の掛金納付日および掛金納付金額が記載されているので一度確認しておくと良いでしょう。
SBIベエフィットシステムズのIDとパスワード
また、この個人型年金加入確認通知書が届く頃に、SBI証券から簡易書留でSBIベエフィットシステムズのWEBサイトアクセスするためのIDとパスワードも郵送されてくるので合わせて確認しておきましょう。
こちらのIDとパスワードを使って、SBIベエフィットシステムズのウェブサイトにログインを行い、個人型確定拠出年金の運用指示や損益状況などを確認することになります。
小規模企業共済等掛金払込証明書
年末が近づいてくると、国民年金基金連合会から確定拠出年金(個人型)の支払いを証明する小規模企業共済等掛金払込証明書が届きます。
こちらの証明書には、払い込まれた掛け金の金額が記載されており、確定申告の際に所得控除の証明で使用することになります。
掛け金に間違いがないことを確認して、忘れずに確定申告を行いましょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の確定申告記入例
確定拠出年金の掛金を申請する場合は、確定申告書Bの第二表にある「13.小規模企業共済等掛金控除」の欄に掛金の種類と支払い掛金を記入する箇所があります。
私たちに与えられた掛金全額控除の特権を最大限に活用しましょう!